「書くこと」には意外な効果が!習慣にしたい日記とノート

こんにちは!ライター暦15年、子どもの頃からとにかく文章を書くのが好きなうめグミです。

日記を毎日書こうとして挫折した経験がある方、いらっしゃいませんか? 実は私もそのひとりなんです。文章を書くのが好きで仕事にまでしているのに、まあ続かない、続かない。「日記を書く習慣をつけるといいですよ」とはよく聞くけれど、いつも三日坊主で終わってしまいます。

日記が三日坊主になる理由を自分なりに考えてみたのですが、きっと続けた先にあるはずのメリットが、本当に自分にとってのメリットなのか、確信が持てないことが原因なのではないかと思ったのです。

小学生の頃、夏休みの宿題に絵日記があったのですが、毎日欠かさず書けるほど目立った出来事ばかりではありませんでした。そして、夏休み明けに学校に提出したあとなにかいいことがあったかと言えば、先生がなにかコメントを書いてくれてはいたなという程度。

けれども、さすがに大人になった今、日記を書くことがいいとされているからには、何かしらのメリットがあるはず。

そこで今回は日記を書くメリットと、日記を毎日書くことで得られる効果について調べてみました。
「充実した毎日を送りたい」「目標や夢を叶えたい」という人は、きっと参考になると思うので、最後までお付き合いください。

日記を「書くこと」の効果

日記を書くことで得られる効果は、脳トレであったり、記録として残るということであったり、感情を吐き出せたりといろいろあるようなのですが、個人的には以下の2つの点で、人生の役に立っているという実感があります。

自分の行動や考え方のクセを客観的に見ることができる

嬉しかったことや嫌だったことについて、そのときに感じた自分の気持ちや、どうしてそうなってしまったのかという自分なりの原因究明と反省を書いてみると、ちょっと引いた視点で自分の行動や考え方をみることができます。書き残して置くことで、「あれ?前にもこんなことなかったかな」と、自分が繰り返しやすい失敗に気づけたのは大きな収穫でした。反対に、自分がポジティブな感情になるために、どんなことをしたのかも書き残していることがあり、やる気が起きない日に自分のモチベーションをあげる方法を見つけることもできました。いいことは繰り返し、悪いことは繰り返さない。日記には自分をご機嫌にするヒントがたくさん詰まっていました。

行動や感情だけではなく、日々ルーティンにしていることを記録しておくのもおすすめです。身体が重く感じたときに、直近の食事や万歩計の歩数などを記録しておくと、カロリー過多や運動不足に気づけて、健康管理にも役立ちますね。

日記は人に見せないから何でも書けて、ストレス解消になる

ストレスを解消したいとき、信頼できる人に話を聞いてもらうという人は多いのではないでしょうか? 悩みや愚痴など日頃心の中でもやもやしていることを吐き出すことで、ある程度気持ちを軽やかにすることができます。

でも、いつでもどこでも話を聞いてくれる人がいるとはかぎりません。そんなときこそ日記の出番です。

日記は基本的には人に見せないものなので、友達に話すときには絶対に使えないほどひどい言葉で、ストレートに書くことができます。個人的には相手に気を使うことなく言いたいことをそっくりそのまま脚色なしで書けるので、書くことの方が人に話すよりもストレス解消になって、気分が
スッキリするような気がします。

そして、書くこと以外の方法でストレスを解消できた場合は、その方法についても書き残しておくと、次にストレスが溜まったときも同じ方法で解消できることもあります。ストレスについての日記なんて、後から読み返したくもないものですが、自分のストレスのパターンや解消法が書いてある自分の取り扱い説明書だと思えば、書き残すのもありだとポジティブに考えられそうですよね。

人間は強いストレスを感じると、不安や怒りの感情が止まらなくなってしまうことが多々あります。
そのすべてを思い浮かぶままに書いていくと、不安や怒りのあとに誰にも言えなかった、自分でも気がついていない本心が言葉になってあらわれ、客観的に見ることができます。

悩みや不安を具体的に言葉にせず、自分の頭の中だけで「どうしよう」「もうダメだ」とぐるぐる考え続けていても、ストレスは解消できませんよね。自分がどんなことに困っていて、本当はどうしたいのかを言葉にすることで、ストレスがやわらぎ、これからどうするのかはっきりと知ることができるのです。

そうは言っても、ストレスと向き合うのは気がすすみませんよね。一度だまされたと思って、自分の心の中にあるネガティブと向き合い、「今、自分は不安なんだ」「今、こんなに怒っているんだ」と認めてみてください。緊張しているときや不安になっているときには、自分や相手を否定しがちな人も多いと思うのですが、不思議なものでそういったネガティブな考えが浮かびづらくなります。

書いてストレスを解消する方法は「筆記開示」と呼ばれ、心理療法としても行われているそうです。自分が経験した良くない出来事について、その時の自分の考えと気持ちをすべて正直に書き出していく。簡単すぎて本当に効果があるの? と疑いたくなりますが、多くの臨床結果があり、不安やうつの軽減効果が認められている方法なのです。

筆記開示を行った人の多くは幸福感にみたされ、数週間から数ヶ月続けることで不安な憂鬱な気持ちの波がゆるやかになる傾向があるそうです。なかには、ストレスの原因となっている相手に対する感情について筆記開示を行ったところ、相手を許せるようになった人もいるのだとか。

日記が続かないデメリットを上回る「書く」ストレス解消法

「日記を書くこと」が効果的なのはわかったけれど、日記を書き続けるのは難しいと思う人もいるのではないでしょうか?

そこで、続かない原因と解決策をご紹介します。

書く時間がない!どうやって書く時間を確保する?

まじめな人ほど日記を丁寧な言葉でたくさん書こうとしてしまいます。完璧は手放しましょう。ノートのサイズにもよりますが、1日数行ならば数分で終わりますよね。ノート1ページ書くと決めてしまうと、時間がかかりすぎて息切れしてしまいます。1日の終りに「今日の出来事について書くぞ!」と意気込んでも、疲れてる状態で眠い目をこすりながら書くことは苦行以外のなにものでもありません。

書く時間も決めないで、書くのがつらいと感じたら思い切って、翌日の朝や昼休みを利用して書くことにしましょう。

日記を書いてよかった!と思えるようになるまでに時間が必要

毎日でなくても日記に思いの丈を書き出すだけで効果はありますが、そのときだけのストレス解消で終わってしまいます。本当は継続していく期間が長くなればなるほど、精神的に楽になったと効果を実感できるのですが、継続にこだわりすぎるとそれこそストレスで挫折してしまいそうで
す。三日坊主になっても、また次の日から続ければいいと割り切りましょう。続けることよりも、楽しい気持ちで書くことの方が大事です。

本音で書いたら、後から読み返して嫌な気分になるよね?

すでにお伝えしてきたとおり、正直な気持ちを日記に書き出すことがストレス解消になり、日記を書くことで得られる効果なのです。けれども、日記は後から読み返すことが多いですし、過去の嫌な出来事をわざわざ思い出したい人はいませんね。

誰かに見せるわけではありませんが、未来の自分には見せることになる日記です。ネガティブなことを全部書き出してすっきりすると同時に、その後の前向きな気分や、楽しい出来事も積極的に書くようにしてみましょう。

読み返したくないこと専用の日記帳を用意するのもいいですね。ネガティブなことを思いっきり書いて、ノート1冊書き終わったら、そのままゴミ箱行きにするのもストレス解消になるかもしれません。

どうせ書くなら効果的に!「ストレス解消日記」の書き方

日記帳を用意して、ページを開いたところで、何から書いたらよいか迷ってしまう人もいますよね。実際にどうやって書いていくか、効果的な方法をお伝えします。

①ストレスを感じた出来事について書く

②その出来事について思い浮かんだことを、そのまま文字にする。

相手はノートなので同じ愚痴を何回書いても、文句を言ったりしません。
自分が感じ続けている怒り、悲しみ、悔しさ…これ以上何も出てこないというところまで全部書き尽くしましょう。人には絶対に見せないブラックな自分をさらけだして、自分史上最低な暴言ですべて書くのです!徹底的に書ききることで、次第に心がおだやかになってきます。

③どうしてそういう考え・気持ちになったのかを考えて書く

自分に対して「どうしてそう思うの?」「なぜそう考えているの?」と丁寧に質問し、分析していきます。浮かんだ言葉を書き留め、その答えに対しさらに質問をし、答えを書くことを思い浮かぶかぎり繰り返しましょう。

ストレスを感じている出来事だけでなく、嬉しいことや楽しいことについても、理由を書き留めて置くのもおすすめです。良いと感じる出来事の多くは自分だけではポジティブに感じることができないものも多く、その場面に関わっている人に感謝の気持ちがわくこともあります。そんな気持ちも書いておくことで、自分がもつのは否定的な感情だけではないなと、自分を肯定できることにもつながります。

④どうすれば自分はいい気分でいられたのか、今後の対策を考えて書く

自分がストレスを感じた状況について「なぜ?」「どうして?」という問いを日々継続し、答えを書いていくことで、自分がストレスを感じやすいパターンが見えてきます。今後同じような場面でストレスを感じたらどうするか、対策を考え、書いておくとよいでしょう。

何を書いたらいいか迷うときの、効果的に日記を書くポイント

ここまで、自分の感情にフォーカスして日記を書くことの効果と、方法についてお伝えしてきました。なにか心を動かされる出来事があった日はそのことについて書けばよいのですが、毎日怒ったり泣いたりしているわけでもありませんよね。このままでは特に何もなかったという日に日記を
書く手が止まってしまいます。

ここからは「あとで読み返すことができる」という日記のメリットを最大限に活かして、未来の自分のための自分の取扱説明書といったイメージで、意識して日記を書くケースを考えてみましょう。

仕事をしていて気づいたこと、浮かんだアイデアを書いておく

気づきやアイデアは、たいてい日記帳に向かっていない瞬間に訪れ、意識してメモしないとわりと
簡単に忘れ去ってしまうものです。ちゃんとした文章で残しておくことが難しいタイミングに浮かんだ、もう少し練りたいアイデアを、キーワードだけでも覚えておくようにしましょう。単語だけでも日記に残しておけば、あとで解決策を探して読み返したときに、いいヒントになるかもしれません。

また、日記を書く時間をじっくり考えたり、分析を深めてみる時間にあてるのもいいでしょう。

なりたい自分になるために叶えたい目標について書く

取りたい資格の勉強や理想体重を目指すダイエットなど、目標に掲げて継続していきたいものがあったら、どんどん日記に書いていきましょう。勉強時間や数値を記入するだけという書き方もありますが、つまらなくて続かなくなってしまう場合も多いです。

目標を達成するためにやってみてうまくいった方法やうまくいかなかった方法、次に試してみたい改善や、自分にとってのベストなやり方など。記録に残しておくことで、自分に合った効率良い方法で目標達成までの時間を短縮し、成功体験を積み重ねることができます。

日記だけじゃない!書くことを習慣化できるノート

書くことの効果を感じられるようになってくると、日記だけでは飽き足らず、他にもいろいろと書きたくなるかもしれません。
反対に、やっぱり「日記」だと毎日書かなくちゃいけないという強迫観念があっていやだな…と思う人もいるかもしれないので、書くことを習慣にできるとっておきの方法を、最後に簡単にご紹介しておきますね。

モーニング・ページ

ジュリア・キャメロンさんのベストセラー本『ずっとやりたかったことを、やりなさい。』でも、紹介されている方法なので、ご存じの方も多いかもしれません。

方法は簡単。毎朝起きてすぐ、頭に浮かんだことを支離滅裂でもなんでもよいので、ノートにひたすら埋めていくだけ。

頭がまだぼーっとしているタイミングでやると、言葉をならべるばかりで文章にならなかったりします。やった後はかなり意識がクリアになるので「書く瞑想」と例える人もいます。寝起きすぐ動けない時間が長い人におすすめしたい。寝る前に、枕元にノートと筆記具を用意しておき、朝布団から出ないで書いてみると、寝起きのぼーっと動けない時間が短縮できます。

24Diary

何を書いていいのかわからない、そもそも何について書くかを考えることすらおっくうな人にご紹介したいのが「24Diary」です。

書くことの効果はいろいろあるけれど、特に自己肯定感を高めるのに効果的なワークが、毎日、毎週、毎月設定されているのが特徴です。

毎日、

・心のデトックス
・自分を客観的にみつめる
・1日がんばったことの振り返り

などを短時間で、日記感覚で書けるようになっているおすすめの手帳です。

私もこの手帳のおかげで、あきらめていたスキルの勉強をすることができ、転職に成功しました!

どちらも効果があるノート術なので、日記に抵抗がある人はぜひ試してみてくださいね。